カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す議員立法「カジノ解禁法案」をめぐり、参院自民党が5日開いた勉強会で、法案への懸念の声が相次いだ。党幹部は6日の衆院通過を目指すが、公明党だけでなく、自民党内の反対も根強いことを露呈した格好だ。
カジノ解禁法案、衆院内閣委で可決 自民が採決強行
カジノ審議中、「般若心経」唱え時間消費 自民・谷川氏
「一番大事なのは国民の理解だ。こんな乱暴なことをやっていたら次の衆院選にも良くない」。山本一太元科学技術担当相は、各種の世論調査で法案への反対が賛成を上回っていることを踏まえ、何度も法案の問題点を指摘した。山本氏はカジノ解禁を推進する安倍晋三首相に近い。
法案提出者である同党の岩屋毅氏が経済効果や集客効果について説明したが、山本氏は「経済の起爆剤になるというのは理解できない」。1時間20分の勉強会では、山本氏以外からもギャンブル依存症やマネーロンダリング問題を懸念する声が相次ぎ、終了後、愛知治郎・参院政策審議会長は記者団に「慎重にとか、疑問に思う意見のほうが多かった」と語った。
その後の参院政策審議会でも慎…