ワークショップで話し合う日本語教師ら。意見を模造紙に貼り、発表した=東京都
人手不足の介護現場では、外国人の人材が増えています。技能実習制度の対象に介護も加わることになり、活躍の機会はさらに広がりそうです。壁は「介護の日本語」。この教え方をめぐる試行錯誤も続いています。
介護とわたしたち
「口紅の『くち』という字には火口の『こう』、口調の『く』という読み方もあります」
東京都墨田区の集会所で11月中旬、8人のフィリピン人女性が集まり、ボランティアに教わりながら読み書きなどの練習をしていた。区内の介護施設で働く在留外国人などを対象に、週1回開かれている無料の「介護の日本語教室」だ。
日本語教師と定年退職した地域のボランティアが、介護現場で使われる日本語を教える。介護福祉士の国家試験を目指す上級者向けには、近隣施設の介護職員も加わる。
日常会話に困らない外国人も現場では壁にぶつかる。難解な介護の専門用語と読み書きだ。
生徒の繁富ジーナさん(50)…