運用されている大統領専用機。滑走路で搭乗に備えている=6日、ワシントン、ロイター
トランプ次期米大統領は6日のツイートで、「(航空機大手)ボーイングが新しいエアフォースワン(大統領専用機)を製造しているが、費用が40億ドル(約4600億円)以上と手に負えない。発注はキャンセルだ!」と記した。次期大統領がツイッターを通じて連日、個別企業への攻撃を続ける異例の事態となっている。
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トランプ氏は米メディアの取材に「馬鹿げている。ボーイングには多くのお金を稼いで欲しいが、そこまでではない」と話した。一方、ボーイングは同日の声明で「我々は現在、1億7千万ドル(約190億円)の契約で飛行機の性能を決める手助けをしている。契約の次の段階で米空軍と作業するのを期待している」とコメントした。
トランプ政権移行チームの広報担当者は6日の電話会見で、トランプ氏が今年6月にボーイングを含めた保有株全てを売却したことを明らかにした。
米ワシントン・ポスト紙は、国防総省は新専用機の開発費として今後5年間で29億ドルを計画しており、「決して過大な金額ではない」としている。同紙によると、専用機は空中給油ができ、核戦争にも耐えられる設計にする必要があるという。(ワシントン=五十嵐大介)