後半、金崎は勝ち越しゴールを決め、ガッツポーズを見せる=関田航撮影
(8日、サッカークラブW杯 鹿島2―1オークランド・シティー)
鹿島がオークランドに逆転勝利 クラブW杯開幕戦
逆転優勝を果たしたJリーグチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦から中4日。「体調を見極めて、メンバーを考えたい」と話していた鹿島・石井監督だが、1人を除いて同じ先発をピッチに送り出した。
唯一欠いたピースが、第2戦で2ゴールを挙げた金崎だった。前線で激しく動いてボールを引き出すFWの不在で、攻撃は精彩を欠くことになった。
堅守からの速攻をうかがうオークランド・シティーを前に、鹿島のパスはペナルティーエリアの外を行き来するだけ。前半に4本放ったシュートも、相手DFがミスしたこぼれ球や、ゴール前に侵入できないまま打ったミドルシュート。攻撃の変化に乏しい中、退屈な前半45分が終わった。
後半立ち上がり、ボール支配率で上回り、優勢に進めていた分、わずかなほころびが生まれた。不用意な反則を犯した後半5分、FKからのクロスを頭で合わされ、先取点を許した。
失点で選手たちはようやく目を覚ます。後半18分に左足首を痛めていた金崎を投入。壁パスで敵陣深く侵入した永木のパスを赤崎が決めて同点。同43分、左からのクロスを土居がつなぎ、金崎が頭で押し込んで勝ち越した。
心身ともに大きな負荷のかかるCS直後に迎えるクラブW杯は、戦闘意識を含めたコンディションが難しい。次戦は中2日。J1王者は思わぬ苦戦を良薬にできればいい。(潮智史)