15日、中国版「家族はつらいよ」の公開発表の記者会見をする山田洋次監督=北京市
「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督が15日、北京で記者会見し、2016年に日本でヒットした自らの映画「家族はつらいよ」の中国版リメイク作が来年春に中国各地で公開されることを明らかにした。題名は「麻煩家族(やっかいな家族)」。山田氏は「すばらしい作品ができていると思う」と話した。
「家族はつらいよ」は山田氏が約20年ぶりに手がけた本格喜劇。中国の関係者から「家族の騒動は万国共通」だと中国版制作の話が持ちかけられたといい、山田氏は「こんなに早く出来てしまうとは。中国の映画界がいかに元気があるかの証拠だ」と会見で語った。
中国版の監督はドラマ「深夜食堂」の中国リメイク作で主役を務めた俳優出身の黄磊氏。登場する家族の設定など、原作を最大限に尊重した脚本になっているというが、家族会議で食べるウナギが北京ダックになるなど中国に合わせた変化も楽しめるそうだ。
山田氏のファンだという黄氏は「山田監督の映画を見て、これはまさに中国の街でも毎日起きている家族の話だと思った」と会見で語った。
一方、山田氏の「家族はつらいよ2」も来年5月に日本で公開予定。(北京=古谷浩一)