優勝した伊藤(中央)と2位の高梨(左)、3位の岩佐
ノルディックスキー、ジャンプの第32回吉田杯ジャンプ大会が18日、北海道名寄市の名寄ピヤシリシャンツェ(ノーマルヒル、HS100メートル)であった。降雪と強風のため、競技は男子の1回目途中で打ち切りになった。女子は全員が飛べた1回目の結果により、伊藤有希(土屋ホーム)が80・5点で優勝。2位は80点の高梨沙羅(クラレ)、3位は60・5点で岩佐明香(日大)が入った。
■伊藤、飛型点でわずかに上回る
伊藤の飛距離は高梨と同じ76メートル。着地でしっかりテレマーク姿勢が入ったぶん、飛型点でわずかに上回った。「厳しい条件のなかで、きょうは距離じゃなくて飛型だった。世界でもテレマークを入れないと勝てない」と満足げに振り返った。今季はここまでW杯を4戦終えて、2位が2度と好調を維持している。「夏場の筋力トレーニングが成果を出しつつある」と自信を深めていた。
■高梨、国内2連勝逃す
国内2連勝を狙った高梨は、1位に0・5点及ばなかった。雪が降り続く悪条件。助走速度が出ず、飛距離は76メートルにとどまる。着地も若干乱れた。「(着地点に)積雪があった。不安定でもしっかりテレマーク姿勢を入れないといけなかった」。今後は年明けまで国内で調整する。「いろんな条件で飛んで、対応力を確立して安定性をもっと求めたい」。絶対的な強さを、追求していく。