今年値上げした主なテーマパーク・施設
売れ行き不振で値下げされる商品がある一方で、値上げしても好調なテーマパークがある。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は来年、8年続けて入園料を引き上げるという。なぜいま、値上げができるのか。
■「高いとは思わない」
「子どもが喜ぶ。たとえ値段が上がっても来ようと思う」。松山市から夫と子ども3人で訪れていた会社員女性(34)は、いまの税込み7400円という大人1日券の値段を「高いとは思わない」と言う。スペイン人のフアン・ホセ・リバスさん(38)も「ハリー・ポッターはファンタスティックだ。ノーマルな価格だね」と満面の笑みだ。
巨額を投じてアトラクションをつくり、人を呼ぶ。値上げをし、次の施設の資金に回す――。USJは、そんな「好循環」にある。
2014年開業の「ハリー・ポッター」エリアに投じた金額は450億円。当時の年間売上高の半分超だ。だが、パークの知名度を全国区に高めることに成功。14年度の入園者数は当時の過去最高となる1270万人を記録した。15年1月に入園料を2~3%引き上げたが、15年度の入園者は1390万人に増えた。
16年2月にも値上げに踏み切…