カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す「カジノ解禁法」について、地方議会から廃止や慎重な制度設計を求める意見書が出ている。成立前も含めると、岩手県と三重県、岩手県住田町、長野県伊那市の少なくとも4議会が「国民の理解が得られていない」などと指摘した。
カジノ解禁法は12月15日、自民、日本維新の会などの賛成多数で成立した。
長野県伊那市議会は翌16日、IRの整備に慎重な措置を求める意見書を可決した。カジノ解禁法について「国会が混乱する中で成立した。このような事態は大変残念」とし、ギャンブル依存症の増加への懸念や法案審議の短さなどを指摘。慎重な制度設計を求め、依存症対策の充実も訴えた。意見書は自民系と公明の市議ら4人が提案し、定数21人のうち計15人が賛成した。これに先立って民進系と社民、共産の会派が法の廃止を求める意見書案を出したが、否決された。ただ、保守系市議の支持者の間でも、依存症やカジノ解禁法の成立の経緯に懸念が出ているという。
岩手県議会は20日、カジノ解…