韓国外交省は4日、黄教安(ファンギョアン)首相(大統領権限代行)への年頭の業務報告で日韓関係に触れ、「歴史問題に断固対応する」と説明した。朴槿恵(パククネ)大統領の対日政策が弱腰だと批判にさらされていることに配慮した。同省高官は、釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦問題を象徴する「少女像」撤去への言及を避けた。
外交省は報告で、昨年11月の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)締結などを評価する一方、「歴史問題が負担になっている」と指摘。日韓慰安婦合意を「忠実に履行する」とし、北朝鮮問題での日韓協力を唱えたが、「歴史問題に断固対応する」とした。
韓国では、野党に加え、与党セヌリ党を離党した朴氏と距離を置く議員らで作る改革保守新党(仮称)も、2015年末の日韓慰安婦合意の再検討を主張。野党を中心にGSOMIAにも強い批判が出ている。次期政権では、日韓関係の後退は避けられないとの見方が強まっている。
4日は、ソウルの日本大使館そ…