パーティションの絹織物に触れると音が出るスピーカー「織ノ響」=28日、京都市下京区、小林一茂撮影
不規則に編み込んだ竹ひごの「傘」から光が漏れるLEDライト、ふたをあけると音が響く茶筒のスピーカー――。京都の伝統工芸の技術や美しさを取り入れた家電をパナソニックがつくった。家電を差別化し、価値を高める試みだ。
パナソニックのデザイナーが、京都の伝統工芸を生かしたものづくりを目指す若手集団「GO(ゴ) ON(オン)」と協力。約1年かけて開発した。「五感や記憶に響く」をテーマに10種類の試作品を完成させ、報道陣らに28日公開した。
表面に絹織物をあしらった六角形のスピーカー「織(おり)ノ響(ひびき)」は、和紙に薄い金属を貼る「箔(はく)」という技術を用い、電気を通す金銀を生地に織り込んだ。人の手が触れると、静電気を感知して音を奏でる。複数組み合わせて、ついたてのように空間を彩ることもできる。
「水甬(すいよう)」と名付け…