三重県は、神社関係者らがしめ縄などの神事に使うとして申請していた大麻栽培の免許を許可しない方針を決めた。関係者への取材でわかった。6日午後、不許可の決定を伝える。
大麻を栽培するには、大麻取締法の規定で都道府県の免許が必要。三重県内の神社関係者らで作る伊勢麻振興協会(同県伊勢市)が昨年11月28日、「日本の伝統文化を守る」などとして、栽培の免許を申請した。
だが、県は、栽培地への第三者の立ち入り制限などの盗難防止策が不十分▽申請書に栽培量の記載がないなどの点から、免許の交付は不適切と判断した。神事以外にも、弓道に使う弓の弦や能楽の鼓といった用途が栽培目的にあげられていたが、流通過程で大麻が第三者の手に渡る可能性が排除できないと判断した。