ビール大手5社が16日発表した2016年のビール系飲料(発泡酒と第3のビールを含む)の総出荷量は、前年比2・4%減の4億1476万ケース(1ケースは大瓶20本換算)だった。12年連続の減少で、過去最低を更新した。
ビールは前年比2・0%減、発泡酒は6・8%減、第3のビールは1・2%減と、3種類すべてが前年より落ち込んだ。若者を中心にウイスキーを炭酸水で割ったハイボールなどビール以外に人気が移っていることや、節約志向が強まり飲食店需要が伸びなかったことなどが響いた。
ビール系飲料の内訳は、ビールが50・8%(前年比0・2ポイント増)、第3のビール35・4%(同0・4ポイント増)、発泡酒13・8%(同0・7ポイント減)だった。
ビール各社の順位は昨年と変わらなかった。第3のビール「クリアアサヒ」が好調だったアサヒビールが1位で、前年比0・8ポイント増の39・0%を占めた。発泡酒「淡麗」などの不振が目立ったキリンビールは1・0ポイント減の32・4%で2位、高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」をテコ入れしたサントリービールは前年と同じ15・7%で3位、主力ビールの「黒ラベル」が2年連続で伸びたサッポロビールは0・2ポイント増の12・0%で4位だった。オリオンビールも前年と同じ0・9%だった。(和気真也)