日本航空は国際幹線、全日本空輸は国内観光線を強化
日本航空は19日、2017年度の路線計画を発表した。経営再建時の公的支援が手厚すぎたとして国土交通省から課されてきた路線の制限は、今年度で終わる。これを受けて国際線で攻めに転じ、主要路線を強化した。
4月からの羽田―米ニューヨークの新設を正式表明したほか、成田―ロシア・モスクワを増便する。羽田―米ホノルルを成田―ホノルルに移し、関西―ホノルルも増便。成田―ニューヨークは減便し、ビジネス客を中心に需要が多い路線に注力する。国内線は、鹿児島と離島を結ぶ路線を増便し、使用機材も一部をプロペラ機からジェット機に格上げする。
ただ、新設は羽田―ニューヨークだけ。かつては路線を増やしすぎて採算に苦しんだだけに、拡大には慎重になっている。日航幹部は「目立ち過ぎるのはよくない」とも漏らす。全日本空輸や自民党には「民主党政権時代の過剰な公的支援の影響は残っている」との声があり、羽田の発着枠配分などで不利になることも警戒しているとみられる。
全日空も同日、17年度の計画…