20日に釜山総領事館前に設置された少女像を訪れた「共に民主党」の文在寅・前代表=同氏の公式ブログから
次期韓国大統領選に向けて最も支持を集める、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)・前代表が20日、釜山総領事館前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像を訪れた。文氏は公式ブログで、日韓慰安婦合意を批判した。
文氏は、しゃがみ込んで少女像と対面した。ブログで慰安婦合意について「日本の法的責任認定と公式謝罪がない」と批判。「両国間にどんな合意があったのか、(韓国)外交省が明らかにする必要がある」と訴えた。
次期大統領選では、候補者らが慰安婦問題で次々と日本を批判している。合意を評価していた潘基文(パンギムン)・前国連事務総長も「未来志向の方向でさらに発展し、合意されるべきだ」と述べ、追加交渉の必要性を示唆。元閣僚は「各候補者が支持を狙って、慰安婦問題を政治利用している」と語る。
複数の日韓関係筋によれば、韓国大統領府は総領事館前の少女像設置を批判しているが、朴槿恵(パククネ)大統領の権限停止も影響して外交省など関連部署が十分動かず、事態収拾が遅れているという。(ソウル=牧野愛博)