初優勝した大関稀勢の里の横綱昇進について日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は14日目の取組終了後、「明日終わってから。明日の相撲を見てから」と話し、この日の明言を避けた。モンゴル出身の3横綱がいる中で、19年ぶりの日本出身横綱の誕生の期待もかかるが、今場所は2横綱、1大関が休場したこともあり、千秋楽の白鵬戦を終えて判断する見込み。
稀勢の里が初優勝 大関昇進後31場所、歴代で最も遅く
稀勢の里、涙の初V「感謝しかない」 悲願ようやく
特集:稀勢の里
番付編成を行う審判部の二所ノ関部長(元大関若嶋津)は稀勢の里の取組前、「13勝でも優勝ならと思っている。昨年は最多勝を取っているし」との見解を示した。横綱審議委員会の守屋秀繁委員長は打ち出し後、「言うことなしですよ。私がどうかというより、日本国民がみなさん期待しているんじゃないの?」などと話し、諮問された場合は昇進に前向きな答申になるだろうとの見通しを明らかにした。
昇進には「大関で2場所連続優勝、もしくはそれに準じる成績」という内規がある。稀勢の里は先場所、14勝で優勝した横綱鶴竜に次ぐ12勝の成績を残している。日本出身力士の横綱昇進となれば、1998年夏場所で決めた3代目若乃花以来となる。