九十九里浜北側の屏風ケ浦
砂浜の後退が続く九十九里浜の浸食に関する対策検討会議の初会合が23日、千葉市内であり、県は、対策を取らなければ砂浜が毎年約1ヘクタールずつ減少し、30年後には最大で40メートル超後退する場所があるとの試算を明らかにした。県は防災の観点から目標とする砂浜幅を40メートルとし、砂をまく「養浜」量の増大や、砂の流出を防ぐ人工岬「ヘッドランド」の建設など、対策を検討する。
県によると、九十九里浜は1960年代に北側の屛風ケ浦、南側の太東崎の浸食対策をした結果、土砂の供給が減少。砂浜は61年から2015年までで九十九里町、大網白里市の白里海岸では最大90メートル後退し、一時36カ所あった海水浴場は16年には19カ所に減った。
この間、現在22基整備中のヘッドランドの設置や、一部地域での養浜を行ってきたが、浸食は続き、範囲も拡大。このため、県は地域全体で対策を考える必要があるとして、海岸保全の専門家や漁業関係者、沿岸9市町村の首長らでつくる対策検討会議を設置。この日の会議では、県から浸食の状況と今後の試算などが示された。
それによると、養浜を実施せず…