「バナナ姫ルナ」のコスプレをする北九州市観光課の井上純子さん=大阪市北区中之島2丁目 バナナのたたき売り発祥の地と言われる北九州市から、朝日新聞大阪版に電話があった。電話の主は、地元のキャラクター「バナナ姫ルナ」。「観光PRのために訪問したい」とのこと。出迎えてみると……。 コスプレ公務員、プロの貫禄 「こくらハロウィン」PR 取材当日、朝日新聞大阪本社にやってきたのは、アニメのキャラクター風の黄色いドレスに身を包んだ「バナナの妖精」。髪飾りと杖に、バナナがついている。 名刺には「観光課観光係 井上純子」とある。大阪版に随時掲載している「来て!見て! キャラバン隊来訪」の担当者として、各地の観光PRを取材してきた私。ご当地キャラや、海女や武将に扮した職員らに出会ってきたが、これほど本格的な「コスプレ」は初めてだ。 体を張ったPRも大変だなぁ。ねぎらう気持ちで、「無理やりやらされてませんか?」と声をかけると、井上さんはにっこりと否定。隣の末松剛係長も笑顔でうなずいた。以前からプライベートでコスプレを楽しんでいたという井上さん。2015年に市内であったハロウィーンの仮装コンテストで優勝した経歴の持ち主だそうだ。 コスプレ姿のPRを思い立ったのは昨年6月。秋にある「北九州ポップカルチャーフェスティバル」のPRを課内で考えていた時だった。 アニメやゲーム、アイドルなどの「サブカルチャー」を観光の柱に据える同市が力を入れるイベント。限られた予算で効果的なPRを、と考えるうちに「コスプレ案」が浮上。井上さんも「特技を生かせるなら」と快諾した。地元のイラストレーターが手がけたキャラクター「バナナ姫ルナ」になることを決め、市販品と手作りを交えた衣装を1カ月ほどで作った。 7月にあった「門司港バナナ資料室」のオープニングイベントでお披露目した後、県内外のイベントに登場しているといい、「これからもインパクトのあるPRをしていきたい」と話す。(宮尾朋子) |
バナナ姫になった市職員、本格コスプレで観光PR出張
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