28日に大阪市東成区であった住民説明会=東成区民センター
大阪市の吉村洋文市長は、市を残したまま区の権限を強める総合区の区数について、8区とする方針を固めた。総合区導入を掲げる公明党の意向に沿って検討し、28日までに市内全24区で開いた市の住民説明会の意見も加味して判断した。来月10日ごろの市議会特別委員会までに示す見通しだ。
公明は総合区について、1区の人口は30万~40万人▽人口格差は最大2倍まで▽過去の合区・分区の歴史や文化を踏まえる▽大規模災害を考慮し湾岸地域の一体的合区はしないなど6項目を吉村氏に要望。吉村氏が今月13日に公明市議団幹部らとひそかに会った際、8区案が軸だと伝えた。
吉村氏と大阪府の松井一郎知事は総合区案の検討と並行して、大阪市をなくして特別区に再編する大阪都構想の設計図をつくるため、法定協議会の設置議案を2月開会の府市両議会に提出する方針。吉村氏は、その議決前に8区とする総合区の区割り案を示す方針だ。(今野忍)