東京・神田の路地には「買入 医薬品」などと書かれた卸売業者の看板が並ぶ=東京都千代田区
高額なC型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が奈良県や東京都で見つかった問題で、最初に偽造品を仕入れた卸売業者(東京)が「飛び込みの男らから通常の3分の2ほどの値段で購入した」と説明していることが警視庁や厚生労働省への取材で分かった。持ち込んだ男らは薬を扱う法律上の許可がなかったとみられ、捜査・行政当局は取引の実態を調べている。
偽造肝炎薬、都内でも発見 卸売業者2社からボトル9本
ハーボニーの偽造品は今年1月、「関西メディコ」(奈良県)が運営する薬局チェーン3店で計5本見つかり、その後、都内の卸売業者2社でも9本見つかった。
偽造品を仕入れた都内の卸売業者は、1本あたり約153万円のハーボニーについて、「昨年12月から今年1月、面識のない人から1本90万~100万円で10本くらい買い取った」「持ち込んだのは複数の男で、本人確認はせず、帳簿には適当な会社の名を書いた」と話したという。
偽造品が入ったボトルは正規品…