ロシア軍がシリア領内で行っている空爆でトルコ軍人3人が巻き込まれて死亡した。ロシア国防省が9日、誤爆の事実を認めた。プーチン大統領は同日、トルコのエルドアン大統領に電話で弔意を伝えた。
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誤爆が起きたのはシリア北部アレッポの郊外。トルコ軍によると、9日朝、ロシア軍機が過激派組織「イスラム国」(IS)を標的に建物に空爆を行った際、トルコ兵3人が巻き込まれ死亡、11人が負傷した。
ロシア国防省によると、誤爆を受けて、ロシア、トルコ両軍で情報共有を進めることで一致したという。シリア内戦でロシアはアサド政権を、トルコは反体制派を支援してきた。一方でプーチン、エルドアン両大統領は今後の和平プロセスを協力して仲介する方針で、誤爆の影響が広がることを避けたい思惑では一致しているとみられる。
英BBCによると、トルコ兵はシリア北部のISの拠点バーブを奪還する作戦で、シリアの反体制派を支援していたという。2015年11月にはトルコ軍によるロシア軍機撃墜が起きて、両国関係が冷え込んだ。(モスクワ=駒木明義、エルサレム=渡辺丘)