聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)の神経精神科で、患者を対象にした計7件の臨床研究に不備があったことが、大学などへの取材でわかった。すでに打ち切った1件を除く6件について、大学側は研究の中止を勧告する。調査委員会の報告書を近く公表する予定。
同科では、精神保健指定医資格の不正取得にかかわったとして、医師23人が2015年に資格を取り消された。厚生労働省の指示を受けて大学は、これらの医師が担当した臨床研究に不正がなかったか、外部有識者を交えた調査委を設置して調べていた。
大学によると、不適切と認定した7件の臨床研究をしていたのは、准教授2人と講師1人。3人が実施した計22件の臨床研究の約3割を占めた。薬や検査法の効果を比較するなどした研究で、患者を無作為に分けるといった実施計画を守らず、意図的に割り振るなどしていたという。
7件のうち、1人の准教授によ…