チームクロシオの無人潜水艇=17日、東京都目黒区
東京大とKDDI、三井造船などは17日、無人潜水艇による国際的な深海探査競争に「チームクロシオ」として参加すると発表した。日本からは唯一の参加になる。
参加するのはほかに九州工業大、日本海洋事業、国立研究開発法人の海洋研究開発機構と海上・港湾・航空技術研究所。
競技は、海上の無人母船と自動で動く小型潜水艇を使い、最大500平方キロメートルの海底を立体地図にするほか、海底に置かれた的を写真に撮るのが目標だ。今年と来年の9月の2回あり、初戦は水深2千メートル(16時間以内)、2戦目は4千メートル(24時間以内)で競う。選考を通過した11カ国の21チームが参加し、優勝チームには賞金400万ドル(約4億5千万円)が贈られる。
KDDIは前身のKDD時代から無人潜水艇で海底ケーブルの保守をしており、三井造船は無人母船やその運用技術を持っている。優勝レベルの技術が開発できれば、日本の排他的経済水域(EEZ)をすべて海底地図化するのにかかる期間が約1200年から10年に縮まる計算という。(上栗崇)