市民集会で稲田朋美防衛相と金田勝年法相の辞任を求めて声を上げる人たち=21日午後0時44分、東京・霞が関、角野貴之撮影
稲田朋美防衛相と金田勝年法相の国会答弁をめぐり、市民団体が21日、東京・永田町の国会前で両氏の辞任を求める抗議集会を開いた。約450人が参加し、「自衛隊は直ちに撤退」「共謀罪は絶対やめろ」と声を上げた。
国連平和維持活動(PKO)で陸上自衛隊が派遣されている南スーダン情勢に関する稲田氏の発言を受け、「安保法制違憲訴訟の会」共同代表の内田雅敏弁護士は「戦闘があったのに『衝突』と言い換えていた」と批判。稲田氏は「(戦闘という)憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから『武力衝突』という言葉を使っている」と答弁していた。
一方、日本体育大学の清水雅彦教授(憲法学)は「困ったことに法相が(審議中の法案を)よくわかっていない。しっかりしてほしい」と訴えた。犯罪の計画段階で処罰する「共謀罪」の要件を変え、「テロ等準備罪」を新設する法案をめぐり、金田氏は答弁に行き詰まるなどし、野党から対応を問題視されている。(佐藤恵子)