前半、横浜FC・野村(手前中央)の先制ゴールに、三浦(右)も駆け寄り喜ぶ=26日、ニッパツ三ツ沢球技場、関田航撮影
1992年のJリーグ発足当時からプレーを続けるJ2横浜FCの三浦知良が、新たな「伝説」を作った。26日、50歳の誕生日にあった松本との開幕戦でプレーし、自らのリーグ最年長出場記録をさらに伸ばした。
最年長カズ、50歳の誕生日に開幕戦先発 J2横浜
カズ「60歳までやりたい」 試合できる喜びと感謝
65分の出場で、放ったシュートは1本だけ。横浜FCの三浦知良は、素直に認めた。「攻撃については物足りなさがある」
「キング・カズ」と呼ばれる男も、今季でプロ32年目。肉体の衰えは隠せない。「20代、30代のころはパスもシュートも、1人で何でも出来た。でも、今はできない」。プレーを絞り、限られた力を注ぎ、自分よりも20歳以上若い選手たちに食らいつく。この日、力を割いたのは守備だった。「周りと連係して、相手の守備的MFにパスを出させなかった」。無失点勝ちに一役かった。
J1で歴代6位の139得点、J2で23得点を挙げたストライカーだ。本来求められている役割は、もちろん分かっている。「練習を一生懸命がんばることを積み重ね、目の前の試合でゴールを決めたい。ゴールへの貪欲(どんよく)さにはまだ伸びしろがある」(清水寿之)
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〈Jリーグ初代チェアマンの川淵三郎さん〉 「これだけストイックに体を維持して試合に出るのは難しいこと。本当によく頑張っている。1点取れるかなと思ったが、そんなに甘くないね」