女子500メートルで1位となった高木美帆
スピードスケートの世界選手権は4日、ノルウェー・ハーマルで開幕し、女子は高木美帆(日体大)が初日総合79・236点で1位と好発進した。500メートルは38秒15で1位、続く3000メートルは4分6秒52で6位。佐藤綾乃(高崎健康福祉大)は総合8位、高木菜那(日本電産サンキョー)は同11位となった。
男子は500メートルで中村奨太(ロジネットジャパン)が36秒00の1位。ウィリアムソン師円(日本電産サンキョー)は14位、土屋良輔(専大)は19位だった。大会は2日間で男女各4種目が実施され、タイムを換算した総合得点で争う。第1日の女子は500メートルと3000メートル、男子は500メートルと5000メートル、最終日の女子は1500メートルと5000メートル、男子は1500メートルと1万メートルがある。
■理想通りの展開、最終日へ
日本女子17年ぶりの表彰台を狙う高木美の作戦はいたってシンプルだ。「(欧州の強豪に)勝てるのは500メートルだけ。ここで差をつけて、後の長距離は粘る」
その500メートルで、6度目の優勝を狙う2位のブスト(オランダ)に0秒67差をつけて1位。「いい集中力を持って、いいレースができた」と笑みがこぼれた。
高木美には得意の1500メートルだけではなく、どの距離も滑れるオールラウンダーとしての自負がある。日本ではなじみが薄くても、欧州では一目置かれるこの大会への憧れは強い。「選手の雰囲気が他と違う。だから勝ちたい」
3000メートルでは6位と上位に食らいつき、初日の総合首位に立った。総合6位に終わった昨年大会の初日は同5位だった。「滑りのベースアップは感じられている。気持ちは高いところにある」。理想通りの展開で最終日につないだ。(榊原一生)