「ナスカイ」を持つ梅佳代さん。最後の卒業生にとっても思い出に残る写真集となるだろう=東京都千代田区
東日本大震災で被災した栃木県の那須高原海城中学・高校の最後の卒業式が、5日に避難先の東京都多摩市である。最後の卒業生19期生は8人。カメラを通じて中学生時代から生徒たちの成長を見守ってきた写真家の梅佳代さんの写真集「ナスカイ」も出版された。
梅さんが同校の生徒たちを撮るようになったきっかけは、震災前年の2010年、那須高原であったアートイベントの取材で、アーティストグループの仲間と那須町にある同校のキャンパスを訪れたことだった。「りっぱな建物で、外国のような雰囲気だった」と振り返る。
震災後、アーティストグループで「学校」をテーマにウェブで紹介しようという計画が持ち上がり、那須高原海城が候補になった。
生徒らは多摩市の廃校になった…