宅配便最大手ヤマト運輸の支店でセールスドライバー(SD)をしていた30代の元男性社員2人が同社に未払い残業代の支給を求めていた労働審判が23日、横浜地裁であり、和解にあたる調停が成立した。調停内容に支給額を非公開とすることが盛り込まれているため金額は明らかになっていないが、2人の代理人の穂積匡史(まさし)弁護士は「昼の休憩時や朝晩のサービス残業などをほぼ認めた内容と評価できる」としている。
この男性2人に残業代の一部を払わず、休憩時間を適切にとらせていなかったとして、横浜北労働基準監督署が昨年8月、2人が勤めていた神奈川平川町支店(横浜市)に対し労働基準法違反で是正勧告を出した。親会社のヤマトホールディングスは今年に入り、SDら約7万6千人の社員を対象に全社的に未払い残業代の調査を進めている。是正勧告が調査のきっかけになった可能性がある。
2人は昨年12月に労働審判を…