森友学園(大阪市)の籠池泰典氏への証人喚問から一夜明けた24日、安倍晋三首相が参院予算委員会で答弁に立った。証人喚問での証言について「政治家の関与がなかったことが明らかになった」と断言。籠池氏の妻との間で交わされたメールの内容にやましさはないと強調した。
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23日の証人喚問では、安倍首相の妻、昭恵氏と籠池氏の妻との間で交わされたメールの内容に注目が集まった。国有地取得の経緯などが問題化した後、「(昭恵氏から)口止めともとれるメールが届いた」と籠池氏が主張していた。
この日、質問に立った西田昌司議員(自民)が、昭恵氏から入手したとする内容を報道陣に公開。メールでは、籠池氏の幼稚園にあった昭恵氏の写真を撤去するよう自民党から求められたという籠池氏の妻のメールに対し、昭恵氏が「私もよくわかりませんが、色々気を付けなくてはいけないことがあります。裏で何かがあるのではと疑われないように、細心の注意をはらわなくてはならないということだったのでしょう」と返信していた。
答弁に立った安倍首相は「籠池氏の奥さんとうちの妻とのメールのやりとりは、すべて正直に公開させて頂いております」と自信をのぞかせた。ヤジで騒然とするなか、籠池氏の主張について「極めて、もう一度申し上げますが極めて遺憾」「悪意に満ちたものであると申し上げたい」と強調した。