築地市場の移転問題について検討する東京都の市場問題プロジェクトチーム(PT、座長=小島敏郎・青山学院大教授)の会合が29日にあり、豊洲市場に移転せず同市場を改修する場合、期間が7年、経費が500億~800億円かかる案が示された。
特集:豊洲移転問題
PTは、小池百合子都知事が移転するかどうかを判断する材料を示すため、昨年9月から問題点や対策などを検討している。今後、豊洲移転案と築地改修案の2案について課題を整理し、5月中には報告書をまとめるという。
小島座長が示した案によると、改修後の施設は2階建てで、1階が市場、2階が駐車場。敷地内で順番に施設を改修する方法を採り、設計に1年、工事に6年をかけるという。経費の内訳は明らかにされなかった。都は1990年代に現在地での再整備を進めたが、営業の妨げになるなどの理由で豊洲移転に転換した経緯があり、実現には課題が多い。
この日の会合では、豊洲市場の液状化対策についても確認し、PTが課題に挙げていた項目の検討を終えた。