作品の原画、鷹狩山から大町市の市街地と北アルプスを望む(大町市提供)
長野県大町市出身のお笑い芸人で、「信濃大町観光大使」を務める鉄拳さんが、市をPRするパラパラ漫画「きらり輝く」を制作した。作品には、大町温泉郷や大町山岳博物館、JR信濃大町駅など市内の観光名所がふんだんに盛り込まれ、ネットを通じて動画を楽しめる。
作品は2381枚の原画を使い、10分42秒にまとめられている。鉄拳さんによると「過去最長の力作」で、完成まで約3カ月かかったという。オリジナルの挿入歌がバックに流れ、感動作に仕上がっている。
そのストーリーは――。
東京に就職した大町市出身の青年が都会での生活に挫折し、ふるさとに帰郷。雄大な北アルプスの山並みや田園風景の素晴らしさなどの中で、自分自身を取り戻す。そんな中、友人たちと北アルプスの爺ケ岳に登山。東京時代に思いを寄せていた女性と山頂で結ばれる、というもの。
鉄拳さんは2013年から、観光大使を務めており、「大町市からパラパラ漫画制作の依頼が来て、とてもうれしかった」と話す。終盤に爺ケ岳登山を選んだのは、中学時代に学校登山で登り、「初心者にも登りやすい山」と考えたからだという。
作品は今後、市が行う行事やイベント、県外での移住・定住や観光キャンペーンなどで使われる予定だ。市の担当者は「ぜひ、大町市に来ていただき、パラパラ漫画に登場する観光名所を体験してほしい」と話している。
作品は、市のホームページからアクセスできる配信サイト(
http://www.shinanoomachi-kirari.jp/
)で公開されている。(近藤幸夫)