(8日、オリックス8―1日本ハム)
今季のオリックスの新外国人は、ひと味違う。
先発コークは昨季の日本一打線を前にしてもひるまない。カーブを織り交ぜて、うまく緩急を使い、右打者の内、左打者の外を徹底的に突いた。七回、この試合での初安打を許して2死一、二塁のピンチ。ファウルで粘る日本ハムの田中賢に対しても「アウトをとることだけを考えていた」。9球目のチェンジアップで二ゴロに仕留めると、ようやくこぶしを握った。
大リーグ通算で407試合登板という実績を引っさげて開幕ローテーションに入った。だが初登板の前回は、四球でリズムを崩すとプレートを蹴ってイライラを爆発させ、三回をもたずに降板。それを中6日で修正してきた。「前回は低めを意識しすぎて目線が下がり、胸をはれなかった。今日は最高の投球だった」
こちらも新加入の4番ロメロも1回に先制適時打。さらに七回にはカーブを捉えて2ランを放った。「コークが先発だから、1点で大丈夫だと思ったんだけど」とニヤリ。本人も「記憶にない」という4試合連続本塁打で、2季ぶりのチーム4連勝に貢献する。
昨季は、新外国人が投打ともにことごとく期待を裏切った。それが今シーズンこれまでは結果を残し、大活躍の予感も漂う。2014年シーズン以来の貯金1に、15年途中から指揮を執る福良監督は「(勝ち越)したことがないからわかりません」と笑った。(藤田絢子)