業者から提供を受け、北九州市小倉北区の生活保護担当課が申請者に見せていた中村荘のチラシ。賃料が「1泊700円~」などと記載されている
北九州市で6人が死亡したアパート火災で、入居者に部屋を貸していた業者が、宿泊施設と誤認させるような募集チラシを掲示していたとして、市は掲示をやめるよう業者に指導した。市への取材で分かった。市はこのアパートについて、宿泊施設の一形態の「簡易宿所」には当たらないとしている。
北九州でアパート全焼、6人死亡 男性5人けが
この業者は同市小倉北区で、火災があった「中村荘六」を含めて「中村荘」と名付けた複数のアパートを貸し出している。
火災後、「1泊500円~」「入居費用不要」と書かれた募集チラシが市内に貼り出されていることが報道で判明。市保健福祉局は「1日単位の宿泊を前面に出す内容は簡易宿所を思わせ、まぎらわしい」と判断し、9日に現場アパートの利用実態を業者から聞き取った際に撤去を指導した。業者は「分かりました」と応じたという。
市は現場アパートについて、入居者が業者と賃貸借契約を結んで賃料を払っており、大半がアパートを生活拠点にしていたとして、「簡易宿所に該当しない」と判断、10日に発表した。
その一方で、小倉北区の生活保…