緩和終了時は日銀の財務悪化リスクがある
日本銀行の大規模な金融緩和をどう終了させるか――。ほとんど語らなかった「出口政策」について、日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が10日、今後の説明を示唆した。「物価上昇率2%」の目標達成が見えないのに緩和を続けることへの懸念も出る中、踏み込んだ姿勢を示さざるを得なくなった形だ。
黒田総裁は10日の衆院財務金融委員会で、「金融政策運営の考え方を、日銀の財務面への影響も含めて説明することは重要だ」とし、「今後、検討していきたい」と述べた。民進党の前原誠司氏の「出口のシミュレーションを出すべきだ」との質問に答えた。
日本維新の会の丸山穂高氏の質問にも、「出口」のシナリオについて「内部でも議論している」とし、「将来、紹介できるかもしれない」と述べた。これまで記者会見などで「(出口の)議論は時期尚早」としてきた姿勢を変化させた。
日銀は大量の国債を民間銀行か…