オークションに出品された新海誠監督と宮崎駿監督の偽のサイン色紙=岡山中央署
人気アニメ映画「君の名は。」の新海誠監督らの偽のサイン色紙をインターネットオークションで販売したとして、岡山県警は10日、東京都日野市多摩平6丁目、無職工藤聡容疑者(32)を詐欺の疑いで逮捕し発表した。「生活費のため、偽物を作って販売した」と容疑を認めているという。
岡山中央署によると、工藤容疑者は昨年10~11月、新海監督と宮崎駿監督の偽のサイン色紙をオークションサイトに出品し、岡山県の男性(34)と愛知県の男性(23)にそれぞれ落札させ、送料を含め計2万5550円をだまし取った疑いがある。イラスト入りの新海監督の「君の名は。」の偽色紙は1万7千円、宮崎監督の「風の谷のナウシカ」の偽色紙は7750円で落札されたという。
工藤容疑者はサインとイラストを本物に似せて自分で描いていたという。オークションの出品情報には「先生の直筆のサイン色紙で、イラストとサインの部分の両方とも直筆(肉筆)となっております」と書き込んでいた。
県警は自宅にあった偽のサイン色紙十枚以上を押収。県警が取引履歴を確認したところ、昨年7月~今年3月に計279件がオークションサイトで落札され、約240万円を売り上げたとみられるという。