北朝鮮による21日の新たな弾道ミサイル発射を受け、国連安全保障理事会は23日、ニューヨークの国連本部で緊急会合を開く。日本と米国、韓国の3カ国が開催を要請した。発射が、弾道ミサイル技術の使用を禁じた安保理決議に反するとの立場から非難声明を調整するほか、制裁強化を含めた対処方法を話し合う見通し。
北朝鮮、弾道ミサイル「北極星2」発射成功と報道
北朝鮮は今月14日にも弾道ミサイルを発射し、安保理が16日に緊急会合を開いたばかり。安保理は、北朝鮮に新たなミサイル発射をしないよう求め、核・ミサイル開発を続ければ「制裁を含む、更なる重大な措置をとる」と警告したが、北朝鮮は無視し、ミサイル開発を続ける姿勢を鮮明にした。
安保理は昨年、対北朝鮮制裁を大幅に強化したが、日米韓は更なる強化を目指している。米国は具体的な制裁領域として「石油、エネルギー、海運」を挙げ、北朝鮮の友好国、中国との水面下での交渉を始めている。石油の取引制限案は燃料不足に悩む北朝鮮への圧力強化を狙ったものだが、安保理として実効性ある制裁に踏み切れるかは、常任理事国として拒否権を握る中国やロシアにかかっている。(ニューヨーク=金成隆一)