診断後、熱中症危険度が4段階で示される。危険度別の水分損失量も表示される(日本気象協会提供)
日本気象協会は、熱中症の危険度を簡単に診断できるサービスの提供を始めた。年代や活動内容、現在地を選ぶと、その環境で1時間過ごした場合の危険度が4段階で表示される。スマートフォンでも利用可能で、外出先で調べることもできる。
サービス名は「熱中症セルフチェック」(
https://www.netsuzero.jp/selfcheck
)。名古屋工業大、東北大と共同で開発した技術を応用した。
協会によると、これまでの熱中症予防の目安は、気温や湿度、日射などの環境条件を考慮し、示すのが一般的だった。今回、個人ごとの年代や活動内容を取り入れることで、より個人差を考えた診断ができるようになったという。
ホームページ上で乳幼児から高齢者までの四つから年代を選び、現在の活動内容を、「静かに過ごす」(読書、デスクワークなど)、「日常生活」(車の運転、家事など)、「ちょっと汗ばむ作業」(自転車、ゴルフなど)、「激しいスポーツ」(サッカー、ランニングなど)から選択する。
さらに現在地の市区町村などを入力すると、気象条件をもとに発汗量や体温の上昇量が自動的に計算され、その環境で1時間活動した場合の熱中症の危険度がA~Dの4段階で表示される。失われる水分量、休憩を取る目安も示される。
協会の担当者は「年齢や活動内容の違いなど、個人の状況に即した熱中症の危険度が表示されるので、役立ててほしい」と話している。(山本孝興)