保岡興治氏
自民党憲法改正推進本部の保岡興治本部長は13日、東京都内で講演し、憲法改正の国民投票と国政選挙を同日に実施する可能性について、「法的に禁止されているわけではない。その時の政治的な判断の余地を残している」と述べ、否定しなかった。
保岡氏は2004年、衆院憲法審査会の前身の憲法調査会では「政権を争う国政選挙と、与党と野党間で合意した憲法改正案の国民投票との性格の相違にかんがみれば、別個に行うことが適当」と述べ、同日実施に否定的だった。
当時の発言について、保岡氏はこの日、公職選挙法と国民投票法で認めている運動の違いがあると言及したうえで「本来、別にやるのが適当という判断があった」と説明。その一方で、同日実施が可能だとの考えを示した。安倍晋三首相が同日実施を視野に入れていることを踏まえ、首相の選択肢を狭めないよう、自らの過去の見解を修正した格好だ。(藤原慎一)