プロ初戦から25連勝し、快進撃を続ける将棋の藤井聡太四段(14)に、地元首長らが熱視線を送っている。地元宣伝に一役買ってもらおう、との思いもあるようだ。
ブラタモリが来る、ざわつく名古屋 「宿敵」に期待も?
「名古屋なんて、だいすき」 脱・行きたくない街へ
愛知県の大村秀章知事は12日の記者会見で、昨年11月、藤井四段から自作自筆の「詰将棋」の問題を贈られたことを披露した。藤井四段が「プロでも30分以上かかる」と言ったため、挑戦は断念。会見では、「もし詰将棋が好きな人がいたら、ぜひトライして下さい」と語った。「すばらしい天才が愛知県出身ということは誇らしい気分。これからも大いに精進して大成して頂きたい。もし前人未到の金字塔を打ち立てれば表彰も考えないといけない」と話した。
藤井四段が住む同県瀬戸市は新設する「広報大使」の第1号委嘱を検討中だ。担当者は「メディアへの登場も多く、市のネームバリューを高めてもらうには最適の人物」。ただ、家族からは「少し静かになってからにしてほしい」との意向が伝えられているという。
名古屋市の河村たかし市長は12日の記者会見で、藤井四段は瀬戸生まれだが学校は名古屋にあるとして、「名古屋の生んだ大天才、スーパースター」と持ち上げた。常々訴えている名古屋の知名度アップに向け、「ご本人がいやだと言えば別ですけど、いろんなことを考えとる。なんとか藤井さんを名古屋のアインシュタインみたいになるように盛り上げたい。ご迷惑にならん程度にね」と話した。(諸星晃一、本間久志)