避難所前で声をかける天皇、皇后両陛下=熊本県南阿蘇村、朝日新聞社撮影
■てんでんこ:皇室と震災18
2016年5月19日、204人が避難する熊本県益城(ましき)町の益城中央小学校体育館。お見舞いを終えた天皇、皇后両陛下の周りに被災者が集まり始め、あっという間に人だかりができた。握手を求められたり、携帯電話で撮影されたり。両陛下と被災者たちとの距離が、ぐっと縮まった。
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被災者の寺本京子(てらもときょうこ)さん(67)は前にいた人が皇后さまと握手をしたのに驚き、自身も手を出した。「前の人が手を出したのも、応えてくださったのも意外だった。にこやかに握手をしてくださって、距離の近さを感じた」
両陛下の近くにいた西村博則(にしむらひろのり)町長(61)は一瞬「大丈夫かな」と心配した。蒲島郁夫(かばしまいくお)知事(70)は「被災者がありのまま、気持ちのままを表し、それに両陛下が応えられた」と話す。同行した宮内庁幹部は「両陛下と国民の気持ちの距離を象徴している。恐れ多いと感じさせないのが両陛下の魅力」と語った。
この時、天皇陛下の手にはピンクや白などの折り紙が握られていた。
避難所で被災者に声をかけてい…
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