フレデリック皇太子と「デンマーク国際貢献顕彰碑」で供花する皇太子さま=16日午前、コペンハーゲン、代表撮影
デンマークを訪問中の皇太子さまは16日午前、首都コペンハーゲンにある「デンマーク国際貢献顕彰碑」を訪れ、供花をした。
海外の紛争地域などに派遣されたデンマーク国防省の関係者をたたえる碑で、派遣先や戦死した兵士の名前が刻まれている。東日本大震災にも派遣しており、「JAPAN」の文字が刻まれていた。
皇太子さまはフレデリック皇太子と儀仗(ぎじょう)兵の前を通り、碑の前で供花をし、黙礼した。この日は、東日本大震災直後に茨城県や東京都で支援活動をした軍の関係者ら7人も参列。宮内庁によると、皇太子さまは一人ひとりと握手し、当時の苦労をねぎらうとともに「支援に感謝します」などと謝意を伝えたという。参列したフィリップ・タカナシ・マカーさん(51)は、皇太子さまの印象を「とても優しさが伝わってきて、安心できる印象を受けた」と話した。
東日本大震災では、同国王室からも支援が寄せられた。マルグレーテ2世女王は自身が手がけた工芸作品をチャリティーに出し、売上金を寄付。フレデリック皇太子は宮城県東松島市を訪れ、同国企業からの義援金を寄付したほか、小学校や保育所などを見舞った。
皇太子さまは午後から、日デンマーク外交関係樹立150周年記念行事の展覧会の開会式に出席する。展覧会では被災地の子供たちから贈られた手紙などが展示される。(コペンハーゲン=多田晃子)