南米コロンビアの首都ボゴタのショッピングセンターで17日、爆発が起き、女性3人が死亡し、少なくとも11人が負傷した。犯行グループによる声明などは出ていないが、政府は「テロ」と断定。政府と左翼ゲリラとの和平交渉に反対する勢力が関与している可能性もあるとみられる。
爆発があったのは午後5時ごろで、現場はボゴタ北部にあるショッピングセンター2階の女性用トイレ。死亡した女性はいずれも20~30代で、1人はフランス人だった。父の日の前日だったため、店内は通常よりも混み合っていたという。
ボゴタでは今年2月、政府と和平交渉中で同国第2の勢力を持つ左翼ゲリラ・民族解放軍(ELN)が爆弾を爆発させ、警官1人が死亡する事件が発生。ただ、ELNは今回、「一般市民を標的とした行為は絶対にしない」との声明を発表した。昨年、政府と和平合意に署名した左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)も「こうした犯罪行為をする理由がない」と関与を否定している。
サントス大統領は「卑劣で残虐な行為」と非難。「テロの目的は恐怖と分断の種をまくこと。結束して立ち向かわなくてはいけない」と呼びかけた。(サンパウロ=田村剛)