対局後、将棋会館を後にする加藤一二三九段=20日午後8時12分、東京都渋谷区、角野貴之撮影
加藤一二三九段が20日の対局で敗れ、約63年の現役生活を終えた。これを受け、これまで対戦した棋士らが談話を発表した。
加藤九段、63年間の現役生活に幕 投了後、無言で退出
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■日本将棋連盟会長・佐藤康光九段
「63年という長きにわたる前人未到の現役生活、大変お疲れ様でございました。私がプロを目指して奨励会に入会した昭和57年に、42歳で初の名人位を獲得された千日手・持将棋を含む中原先生との十番勝負の激闘は今でも鮮明に覚えております。健康にご留意され、これからも将棋界を明るく楽しくしていただければと思います。ありがとうございました」
■中原誠・十六世名人
「加藤一二三さんとは多くのタイトル戦で戦いましたが、もっとも印象的なのは第40期名人戦です。七番勝負ならぬ十番勝負となって約4カ月かかる激闘で、いまとなっては懐かしさがあります。現役生活、長い間ご苦労様でした」
■羽生善治三冠
「現役生活63年は空前絶後の大記録です。長年に渡りお疲れ様でした」
■藤井聡太四段
「加藤先生、長い間お疲れさまでした。先生と対局しその迫力ある指し手を体感できたことは僕にとって大きな財産になると思っています。ありがとうございました。これからも様々な方面でご活躍される事を楽しみにしています」