フランスのウイルス専門家、ノーベル賞受賞者のリュック・モンタニエ氏はこのほど仏メディアの取材に対し、「同僚と数学のアルゴリズムを用いて新型コロナウイルスの遺伝子を研究したところ、新型コロナウイルスにはこの前インド人学者が述べたように、エイズウイルスの一部の遺伝子が含まれていることが確認された。これは新型コロナウイルスが人工ウイルスであるということを示している」と述べた。新華社が伝えた。
この観点は直ちに、フランスの複数のウイルス学・免疫学専門家から反論された。仏ニュースチャンネル「France 24」はウェブサイトで18日、マクロン大統領府の当局者による発言を引用し、新型コロナウイルスの起源は武漢の実験室という米メディアの最近の報道を裏付ける事実や証拠は今の所ないと伝えた。フランスの免疫専門家で、新型コロナウイルス感染症科学委員会の責任者であるジャン=フランソワ・デルフレシは19日、新型コロナウイルスは実験室が起源という説は、「真の科学の範疇にない陰謀論だ」と述べた。
仏パスツール研究所ウイルス・免疫部門責任者オリビエ・シュバルツもこのほど、仏メディアの取材に対し、「新型コロナウイルスは実験室内で作られたものではない。これはウイルスの遺伝子を見れば分かることだ。中国の科学研究者はウイルスのゲノムシーケンシングを行った。その後パスツール研究所を含む多くの実験室も検証を行った」と述べた。
シュバルツ氏は「新型コロナウイルスは明らかにコロナウイルスの一員で、重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスに似ており、相同性が80%に達する。最も重要なのは異なる動物、特にセンザンコウとコウモリの体内で非常に似たウイルスが見つかっており、相同性が95%以上にのぼることだ。ウイルスの遺伝図を描くことで、それが自然界由来のウイルスから派生したものだと分かる」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年4月22日