電気料金の値下げについて会見する、関西電力の岩根茂樹社長=6日午後、大阪市
関西電力は6日、家庭向け電気料金を8月1日から平均3・15%値下げすると国に届け出た。これに対抗し、大阪ガスも8月をめどに、電気料金を3%前後下げる方針だ。電気の利用が多い夏を前に、両社の価格競争がさらに激しさを増している。
大手電力が、燃料価格の変動を料金に反映する仕組み以外で電気料金を値下げするのは、東日本大震災後で初めて。一般的な家庭(月の使用量260キロワット時)で、8月の料金は6901円から6721円になり、180円(2・6%)安くなる。企業向けも平均4・9%値下げする。関電が首都圏で販売している電気についても今後、値下げを検討する。
関電は震災後、原子力発電所が停止して火力発電の燃料費負担が増えたとして、2度、値上げしていた。今回値下げするのは、高浜原発4号機と3号機が、相次いで営業運転に入ったためだ。火力発電所を止めて減らせる分の燃料費や、調達見直しなどによるコスト削減分を元手にする。
家庭用電力の自由化が進む中、…