一粒でも辛い死神あられ
「死神(しにがみ)あられ」という物騒な名前の菓子が岐阜市の片隅で売られている。創業65年、従業員20人の小さなあられ専門の製菓会社が、世界一辛いと言われる唐辛子「キャロライナ・リーパー」の粉をあられにまぶした。あまりの辛さのため、かえってSNSや口コミで評判を呼んでいる。
「最初は一粒にしておいたほうがいいですよ」
安江製菓(岐阜市清本町2丁目)の経営者、安江晴子さん(59)の助言に従い、2センチほどのあられ1粒を食べた。辛さにせき込み、涙がにじむ。しかし、なぜかその後もあられに手が伸びた。
会社で一番若い職人の広沢章太さん(23)が発案者。辛さにめっぽう強い知人がいて、「どれくらいの辛さまで食べられるんだろう」と試してみたくなった。ハバネロより辛いというキャロライナ・リーパーをネットの通信販売で見つけ、早速手に入れた。
最初に試作した時は、この唐辛子の粉を入れすぎて「食べ物でない辛さ」に。涙があふれ、直接触れていないはずの腕がヒリヒリした。ゴーグルにマスク、手袋に長袖姿で試作を繰り返し、あられ4キロに粉15グラムという「辛すぎるけどおいしい」絶妙な味にたどり着いた。
試作品を食べた安江さんは「辛…