レトルトカレーのもととなった基地のメニュー「黒米のとろとろタンドリーチキンカレー」
航空自衛隊奈良基地(奈良市)の幹部候補生学校で学生が食べるカレーの味を再現したレトルト商品「大和肉鶏のとろとろカレー」が発売された。じっくり煮込んだ野菜のコクと甘みが味わえる自信作だ。5月の発売から2カ月足らずで1500個が完売。3千個を追加生産した。
「空自基地カレー」は全国10基地以上で商品化。土産物として人気だ。奈良でも実現しようと、飲食店運営の「エムワイピー」(奈良市)が開発した。
基地側から提供されたレシピは食堂で一番人気の「黒米のとろとろタンドリーチキンカレー」。調理を担当する給養班が2013年、奈良基地の名物カレーをつくろうと考案した。
すり下ろしたニンジンとみじん切りにして炒めたタマネギをとろとろに煮込んでコクを引き出した。トマトで爽やかな酸味も加えた。考案メンバーの1人、笠間朋美さん(39)は「奈良の食材として黒米を使っています」と説明する。
レトルトカレーには県産の大和肉鶏を使い、奈良らしさを出した。給養班に試食を繰り返してもらい、助言をもらって完成させた。エムワイピーの増井義久社長(56)は「とろとろ感にこだわりました。栄養たっぷりのカレーを味わってほしいです」と話す。
1パック200グラム入りで希望小売価格650円(税込み)。奈良市観光センターや基地内の売店などで販売している。問い合わせはエムワイピー(0742・35・7211)。(青山祥子)