ソフトバンクの明石健志
(21日、ソフトバンク2―1ロッテ)
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同点の五回2死三塁、カウント2―2からの6球目。ソフトバンクの明石が低めに落ちてくるフォークをうまくすくい上げる。打球は、中前に弾む。三塁走者の上林は悠々と生還。決勝打を放った31歳は「前に飛んでくれてよかった。食らいつくだけだと思っていた」と振り返った。
ロッテの涌井に四回までわずか2安打。しかし五回、わずかなほころびを突いた。先頭の上林が四球で出塁。その後、犠打などを絡めてようやく得た好機だっただけに、価値ある一打だった。
プロ14年目は本来は内野手。しかし今季は大リーグからの川崎の復帰などで内野手争いは激しさを増した。分厚い選手層を誇るソフトバンクでは定位置はない。外野手もこなせるユーティリティー性が強みだ。
与えられた場所が、役割だと自覚する。だが以前は複雑な気持ちも話していた。「本当はレギュラーで一つのポジションを守っているのがいい。ただ、1人で動いているわけじゃない。チームが勝たないことには始まらない」。それでも立場をわかっているから、手にした機会で結果を残すことにどんよくだ。試合後に言った。「試合に出たら、なにかやってやろうという気持ちでやっている。出てなにかしないと、次試合に出られないから」
球宴明け、負けなしの4連勝。その好調なチームは、明石のような選手が下支えしている。(堤之剛)
○工藤監督(ソ) 「この時期は体調も良い人もいるが、疲れがたまってくるところもある。踏ん張りどころといえば、踏ん張りどころ。(30セーブ目を挙げたサファテは)審判に名前を告げた瞬間から安心してみている。疲れはあると思うが、マウンドに上がると、集中力を高めていってくれるのが彼のすごいところ」