22日のプレシーズンマッチで背番号10のユニホーム姿を披露したポドルスキ
サッカーのJ1神戸に加入した元ドイツ代表FWポドルスキが、J1デビュー予定の29日の大宮戦(ノエスタ)に向け、順調な仕上がりを見せている。実戦デビューとなった22日の仙台とのプレシーズンマッチではアシストを記録。ワールドカップ(W杯)で優勝したストライカーは「大事なのは初戦。得点やアシストを決めないと世界中が議論を始める」。結果への強いこだわりを見せている。
仙台戦(ユアスタ)は前半のみの出場ながら世界水準のプレーを見せた。「最初はチャレンジが重要」と開始約15秒で代名詞の左足シュート。枠を外したが、敵地の観客をどよめかせた。その後もDF2人をかわして惜しいシュートを放ったり、浮き球のパスで好機を演出したり。前半34分には2トップを組んだ渡辺の足元にピタリと合う左足のスルーパスで得点をお膳立てした。
ドイツ代表で130試合出場、49得点。だが、この日はトップ下やボランチの位置までポジションを変えながらプレー。ネルシーニョ監督は「下りていく自由も与えた。ボールを受けるタイミング、視野の広さはやはり世界的。大きなプラスになる」と評価した。
来日して約3週間。トップチームがオフの日も練習場を訪れ、若手選手に簡単な英語で話しかけるなど意思疎通を図ってきた。「重要なのはチームメートとのコンビネーションを上げること。自分の経験をみんなに還元していきたい」
日本の蒸し暑さにはまだ慣れていないようだが、「コンディションはついてくるもの」。Jリーグ史上最高額と言われる推定年俸6億円の大型契約で加入しただけに求められる役割は理解している。「得点やチャンスを作り、勝ち点3を取ること。チームをステップアップさせたい」。現在9位の神戸を引っ張り上げる覚悟を示している。(岩佐友)