様々なタイプが並ぶコーヒーメーカー売り場。本格的なアイスコーヒーをつくるために買い求める人も多い=大阪市北区のヨドバシカメラマルチメディア梅田
本格的な味を簡単に楽しめるコーヒーメーカーが続々と登場しています。豆をいれるだけの全自動タイプが増え、高級なものも売れ行きがいいようです。
きりとりトレンド 話題の商品を紹介
ヨドバシカメラマルチメディア梅田で、コーヒーメーカーが最も売れるのは冬場だ。だが、暑さを感じ始める5月の連休以降は「アイスコーヒーを飲みたい、と買いに来る方が目立つ」と店員の森博康さんは話す。
最近の売れ筋は、コーヒー豆を入れるだけで、自動で飲めるタイプだ。コーヒー粉を入れるタイプよりも値段は3倍ほど高いが、簡単に濃厚な味を楽しめる点が人気だ。カフェラテやカプチーノを楽しむことができるものでは1台10万円前後するものもあるが、1日10台近く売れることもある。街のコーヒーチェーンの味に親しんだ30~40代の購入者が多いという。
今年2月、良品計画が発売した「豆から挽(ひ)けるコーヒーメーカー」は、現在も2カ月待ちになるほど人気だ。同社の担当者によると、「手軽さよりも、ひきたての味と香りを平日の朝に楽しめる点を強調した」のが受けた要因だという。
調査会社のGfKジャパンによると、コーヒーメーカーの販売台数は2015年まで拡大していたが、16年に縮小に転じている。専用カプセルで飲むタイプの人気が一段落したためだという。17年上半期も前年同期より3%減ったが、全自動タイプは逆に同4%増えた。同社は「豆のひき方やデザインにこだわる層を取り込んだ」とみている。
一方で、手頃な値段の商品の人気も根強い。東急ハンズ梅田店では、数千円から1万円程度がよく売れる。今年は猛暑のせいか、水出しコーヒーをつくれる容器型が人気だという。(神山純一)
■30秒の蒸らしがミソ
良品計画の「豆から挽(ひ)けるコーヒーメーカー」は、コーヒーの抽出方法にこだわった。抽出前に30秒間、豆の粒を蒸らしたり、87度のお湯で抽出したりして、バランスのよい味と香りを引き出すという。タイマー機能があり、指定時間にコーヒーを入れられる。予約販売のみ受け付けで、2万9630円。
■豆のひき方お好みで
パナソニックの「沸騰浄水コーヒーメーカー NC―A56」は、豆からひける全自動タイプ。コーヒーのいれ方に加えて、メッシュフィルターを入れ替えれば豆のひき方も選べる。好みに応じて、4種類の味わいが楽しめる。コーヒーの煮詰まりをふせぐための保温機能もある。2万6千円前後。
■アプリと連動、私だけの味
「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ アイ」には、無線通信機能があり、専用のアプリと連動。コーヒーの量や水の量などを細かく調整し、オリジナルコーヒーを作れる。飲んだ感想をスタンプで表現でき、相手がいつ、どんな気分でコーヒーを飲んだかが分かり、安否確認にも役立つという。希望小売価格8315円。
■ミルク引き立つ泡と温度
デロンギの「マグニフィカS カプチーノ スマート」は、ボタン一つで「カプチーノ」や「エスプレッソ」など5種類のメニューが飲める。カプチーノでは、ミルクの甘さが最も引き立つ温度設定や泡とのバランスにこだわった。日本限定メニュー「カフェ・ジャポーネ」もある。希望小売価格15万円。
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