千葉県印西市の老人ホームで睡眠導入剤入りの飲み物を同僚らに飲ませて事故死させたなどとして准看護師、波田野愛子容疑者(71)が殺人などの容疑で逮捕された事件で、千葉地検は17日、容疑者の刑事責任能力の有無を調べるための鑑定留置を千葉地裁に請求して認められたと発表した。期間は同日から3カ月半程度。
捜査関係者によると、波田野容疑者は複数の職員に睡眠導入剤を飲ませたことを認めた上で、殺意は否認したという。地検は請求理由について「事案の犯行態様や特殊性に鑑み、精神疾患の有無などについて専門家の鑑定の必要があると判断した」と説明している。
施設関係者によると1月以降、複数の施設職員が強い眠気やめまいを繰り返し訴えていた。波田野容疑者は、そのうち30代女性に対する傷害容疑と、事故を起こしてけがをした60代女性とその夫に対する殺人未遂容疑でこれまでに逮捕。今月1日には、2月に車で帰宅中、対向車と正面衝突して死亡した女性(当時60)に対する殺人容疑で再逮捕されていた。